Event・Seminar
慶應義塾大学 古楽アカデミー 室内アンサンブル演奏会
ジョバンニ・レグレンツィの音楽
慶應義塾大学コレギウム・ムジクム古楽アカデミー(ピリオド楽器使用)
全体指導・チェンバロ:石井 明
<Program>
ジョバンニ・レグレンツィ(1626-1690)
《ソナタ集(1663)》作品8全曲
ジョバンニ・レグレンツィは、主に北イタリアで活躍した、17世紀中後期を代表する
作曲家の一人です。晩年はヴェネツィアの聖マルコ大寺院の楽長のポストに就いていました。
オラトリアといった宗教曲から、オペラを含む世俗作品までを数多く残し、出版された作品集
は少なくても17を数えます。現代の音楽史の教科書には必ずと言っていいほど、コレッリ以前に
ソナタの発展に大きく貢献した作曲家として登場します。しかしながら、演奏会においてグレンツィ
の作品が取り上げられることはかなり稀となっています。《ソナタ集》作品8は、1663年にヴェネツ
ィアで出版された曲集で、そこには2声から6声までのためのソナタが16曲収められています。18世紀
前半の作曲家たちの見本となっていくコレッリの作品とは類似点が少なく、むしろ17世紀の音楽書法
を存分に見出すことができる、ヴァラエティに富んだ作品が集まっています。